やはり、ここじゃないよ!ということだったのかもしれないなぁ…と、ふと思うのでした。
もっと広く静かで見晴らしのいい場所が他にあるよ!ということだったんだ…とふと感じ、そうなったことを不思議だなぁ…と土地の前で私は景色を眺めそう思うのでした。
つづき
↓
理想的な土地に出会い、建設工事が始まりました。
家の基礎工事が始まる前に土地の草刈りから整備などの作業が入った時、隣の家の方が作業の人に
『ウチの下水はどうなるのかなぁ?』
と聞いてきたそうです。
私は下水?どういうこと?と現場の方に聞いたら、土地の端に側溝があり、そこにいつも水が溜まっていたので気になってはいたのですが、そこは埋めてもいいということだったので、埋める予定でいました。
すると、お隣の家の下水はその側溝に流れていると言っていたようなのです。
でもその側溝を見ても側溝の先は詰まっていて水は流れず溜まっているだけでした。
だいたいなぜ下水をそのまま流しているのか意味不明でした。
私はパニックになりました。
だって隣の下水が私の土地に流れてくるって…汗
不動産屋に電話すると、え?下水?え?たぶん…それ下水ではないと思うんですけど…それはありえないですよ!おそらく雨水が流れているのだと思います。と言っていたのです。
雨水だったとしても、私はそこは埋めるつもりですから!と言うと、それは大丈夫ですよ。ということでした。
紹介してもらった外構屋さんも何度も見に来てくれて、色々調べてくれました。
いや、これはやっぱり下水だよね…ということでした。
不動産屋に何度も電話しました。
一度確認してほしい!と…
家の工事は着々と進んでいました。
不動産屋さんから連絡があり、お隣さんは1人暮らしで、ほとんど家には居ないようでした。日曜日だけは居るみたいなんですが…
じゃ日曜日に行って聞いてよ!と思いましたが、たぶん不動産屋さんも忙しかったのでしょうね…なかなか会えないと言うのです。
私はその側溝に流されている水が何なのか知りたくて、じゃ、私が聞いてくるからいい!と言いました。
そして日曜日の朝、お隣の家へ行きいきなりピンポンを押しました。
こういう時、営業やってて本当に良かったと思いました。
知らない家でもどこでも全然抵抗なくピンポンを押せる私って本当に強くなったなぁ…と感じました。
中年の男性がでてきました。男性の髪は伸びて耳の半分まで伸びていて、ダボダボのベージュのパンツに薄汚れているようなシャツを着ていてお腹がぽこっと出ていました。
私は60代?くらいかなぁ?と最初思いましたが、仕事でほとんど居ないということはまだ50代か…と思いました。
おはようございます!朝早くにすいません!とにこやかに話す私…
私、隣に家を建てることになりました奏と申します。
これからお隣に住むことになるので、よろしくお願いします。
今日はお仕事お休みですよね?ごめんなさい突然お伺いしてしまって!
あの…これから工事が入るので、ご迷惑かけるかもしれませんが、よろしくお願いします。
それで、ちょっとお伺いしたいことがありまして…そこの側溝に流れている水についてなんですけど…
あの水ってなんですかね?
バァーっと私は話していました。
お隣さんも、ああそうなの、よろしくお願いします。と言い、あの水?
あれは生活排水だよ!
ん?生活排水?それって…?と言うと、
洗濯の排水とか台所の排水とかだよ。
え?下水ですよね?
そうだね。
それって…ずっとそうなんですか?と私が聞くと、
そうだね、俺が学生の時親がこの家を中古で買ってからずっとその時からそうだね。
はぁ…そうなんですか…
その時はこの並びの家はみんなそうやってここに流していたんだけど、ウチ以外はこうやって新しい家になってしまってね、ウチだけが今はそのままここに流してる状態になっちゃったね。
ああ…そうなんですね…あの…私もこの側溝を埋めたいと思っているんですけど…そうなったら困ってしまいますよね…と私は複雑な気持ちで話していました。
実際お隣さんは困るかもしれないけど、私としては私の土地になんで下水流されないといけないの?と思うばかりでした。
私は、お隣さんに言いました。
わかりました。そしたら私が不動産屋さんを連れてくるので、どんな方法があるか相談してもらっていいですか?と言いました。
で、いつならいらっしゃいます?来週の今日と同じ時間はどうですか?
ん、いいよ。
じゃ、来週よろしくお願いします!と言ってアポイントをとりつけ、私はすぐ不動産屋さんに電話をしました。
強引なように感じますが私も必死でした。
だって、下水を流されるなんて冗談じゃない!という気持ちでした。