モラハラ被害の子どもの苦しみに気づかない大人たち

 

 

 

モラハラは、いわゆるDV(ドメスティックバイオレンス)と同じく、身体的な暴力ともなわない心理的な虐待です。

 

 

モラハラされた人は『自分が悪い』、『自分がもっとがんばらなければ』と自己責任を感じたり、周囲の人に助けを求められなかったりすることが多くあります。

 

 

家庭内でのモラハラ被害は、身体的な暴力を伴わないために、周りからは見えにくく、被害者自身も自分が被害に遭っていることに気づかないことがあります。

 

 

モラハラによる被害者は心身ともにダメージを受けます。

 

 

 

 

たとえば、精神的なストレスによる不眠や食欲不振、身体的な病気の原因にもなります。

 

 

また、攻撃的な言葉や態度が日常的に繰り返される家庭では、自己肯定感が低下し、うつ病やパニック障害、学校での不登校や拒食症など、心の病気に罹患する可能性が高くなります。

 

 

しかも、子どもはまだ精神的に未熟なため、自分の置かれた状況を把握できず、親の愛情を求めて逆に身を投じてしまいます。

 

 

つまり、「自分が悪いことをしてしまった」「親は自分のために怒ってくれている」という風に、自分を責めてしまうことがあります。

 

 

そのため、何度か暴言を投げられたり、無視されたりするだけで、自己否定感が強まり、自分の存在意義にさえ疑問を投げかけるようになっていきます。

 

 

さらに、被害に遭っていることを認めたくない、周りに迷惑をかけたくないという思いもあり、被害者自身が無自覚であることが多いのです。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、もう一つ問題になるのが、被害者であるあなたが、自分の苦しみに没頭し、子どもたちの気持ちに気づかないことです。

 

 

モラハラをする大人は、自分の行為が子どもたちに与える影響について十分に理解していない場合があります。

 

 

たとえば、親が毎日のように罵倒や嫌味、無言を続けている場合、子どもたちがどれだけストレスを感じるかを考えたことがありますか?

 

 

家庭内でのモラハラは、子どもたちにとって非常に強いストレスを与えます。

 

 

子どもは、自分たちが原因で親が喧嘩するとか、自分が悪いことをしたせいで罵られると思い込んでしまうことがあります。

 

 

また、親が常に嫌味混じりの言葉を投げかけてくると、子どもたちは自分自身の価値を失ってしまうことがあります。

 

 

さらに、モラハラをする親は、子どもたちに向かって暴力的な行為を行うこともあります。

 

 

たとえば、家事をしなかったと注意されたら手をあげられる、自分の持ち物を破壊される、など。

 

 

これらの行為は、身体的な暴力を伴わないために軽視される場合がありますが、子どもたちにとっては深い傷となる可能性があります。

 

 

また、家庭内で暴力的な行動を目の当たりにすることで、自分自身も暴力を振るうようになる可能性があることも、大人たちは考えなければなりません。

 

 

モラハラ被害を受けるあなたは、自分自身が苦しみのなかにいるため、子どもの気持ちに十分に気づくことができません。

 

 

しかし、子どもがストレスを感じ、心に深い傷を負っていることを理解し、問題解決に向けた取り組みが必要です。

 

 

あなたは、自分自身が苦しいということを忘れずに、同時に子どもたちの気持ちに寄り添い、支えていくことが大切です。

 

 

家庭内でのモラハラは、子どもにとってとても厳しい環境です。

 

 

あなたは、自分自身だけでなく、子どもたちの気持ちにも目を向け、解決のための支援をすることが求められています。