監視カメラで飼い犬と同じように見張られていた私と子どもたち

 

 

どこ?
何をしているんだ!

 

 

モラハラ夫は個人授業主でした。

 

 

仕事の休みは不定期で、いつが休みなのかも知りませんでした。
結婚して、時がたつにつれ、それも聞かなくなっていました。

 

 

なので、モラハラ夫が休みだろうが仕事だろうが、
私は私の予定を断ることなく出かけたりしていました。

 

 

もちろん、仕事が休みで、子ども達が学校へ行っている時間です。

 

 

出かけて、しばらくすると、必ずと言っていいほど、携帯がなります。

 

 

どこ?
なにしてるの?

 

 

昼間に出かけるのは、ほとんどママ友とランチです。
または、母とランチ。

 

 

モラハラ夫は、自分のお昼のために私に、俺のメシは?
と言いたいのでしょう。

 

 

モラハラ夫はいつも休みの日は自分の部屋でゆっくりしているようでした。

 

 

私は、何も言わずに出かけます。

 

 

そして、きっと、リビングの監視カメラで私がいないことがわかると、
こうして電話がくるのです。

 

 

モラハラ夫が仕事の日でも、私が家にいないと電話がきます。
そう、カメラを携帯で見ているのです。

 

 

最初は我が家の愛犬のため、テレビの前に一つ置いていました。

 

 

そのうち、気づくと、
リビングの天井の四隅にカメラがつけられるようになりました。

 

 

 

 

そしてある日、夏の暑い日でした。
学校の行事があり、そのあとすぐ仕事へ行かなければいけない時、

 

 

急いで汗だくで帰り、着替えをとり、
汗で濡れたTシャツとスカートを脱ぎながら涼しいリビングへ行きました。

 

 

すると携帯がなりました。

 

 

こんな忙しいときに何?
と思いながら、携帯をとると、
モラハラ夫からでした。

 

 

なに?
とイラつきながら下着のまま電話をでると、

 

 

丸見えだから!
と笑っているのです。

 

 

は?なに?
と一瞬わかりませんでしたが、

 

 

そう、カメラを見ていたのです。

 

 

こんな急いでいるときに!
とイライラしながら、仕事だから!と言って携帯を切りました。

 

 

あきれて、溜息がでました。

 

 

どれだけ監視すればいいのやら…
ただの趣味?
趣味なら、もう付き合ってられないと思いました。

 

 

それから、私は、部屋の死角で着替えをすることになるのです。
家に誰もいないのに、誰かに見られているという感覚は、
全く気が休まりません。

 

 

だから私は家に居たくありませんでした。

 

 

おまけに、勝手に見といて、だらしない体とか、
お前のケツ、やべーな、など言われるからです。

 

 

 

 

そして、友達や母がわが家へきて、皆びっくりします。
あれはなに?と…
カメラ?と…

 

 

母はそれから、わが家へ来なくなり、
外で会おうというようになりました。

 

 

ある日、母とランチをしていると、
また携帯がなりました。

 

 

どこ?
なにしてんの?
誰といるんだよ

 

 

不機嫌そうに、低い声で言ってきました。
きっと、またカメラを見て、家にいないからです。

 

 

お母さんとごはん食べてるよ。
と言い、私は証拠を見せるように、母に電話をかわってもらいました。

 

 

ごめんね、私が呼び出したんだよ!
心配しないで!
と母は話していました。

 

 

母には全て言っていました。
こんな風に言われるとか、こんなことがあって…
など、いつも母は聞いてくれました。

 

 

そんなに嫌なら…
とも言われました。

 

 

でも、子どもたちが小さかったから、
まだ可哀想かな…
とも言っていました。

 

 

でも、あんなカメラは、異常よ!
と母は言っていました。

 

 

そうだよな…
と思いながら、我慢するしかありませんでした。

 

 

最初は犬や子ども達のことを心配してカメラをつけたのだと
思っていました。

 

 

時間が過ぎるにつれ、
これは、私のしっぽをつかもとしてるな、
と思いました。

 

 

きっと、男といるんだろう…
とか思っていたのかもしれません。

 

 

友達に話すと、
愛されてるんだね!
なんて言われます。

 

 

いや、愛しているからこそ、信用してくれるんじゃないの?
と思うのです。

 

 

ただ、モラハラ夫は自分が有利な状態を作りたいだけです。

 

 

私が何か、強いことを言った時のためにです。

 

 

モラハラ夫は、
私を自分の支配下に置いておきたいのです。

 

 

そのうち、盗聴器もつけられるかな…
とも思っていました。
GPSとかね。

 

 

私のプライバシーはないな、と思うようになりました。

 

 

そして、私の思考は壊されていったのです。

 

 

友達とのランチなどしてたら、申し訳ないな…
仕事してくれてるのは、夫だしなぁ…
と、思うようになっていました。

 

 

いつものように、
自分は大して稼いでないのに、自由にして申し訳ない。
夫には感謝しないといけない。
と…思ってしまうのです。

 

 

今考えると、バカだなぁと思います。

 

 

夫婦は対等じゃないとダメだと思うのです。
どちらかが上で、どちらかが下とか、
そんなの必用ないのです。

 

 

それぞれの役割をやりながら、お互いを尊重しあえなければ、
長くはいれないと思うのです。

 

 

結局私は、そこから離れ、
自分を取り戻しながら、今があります。

 

 

 

でもね、たまに、そういう考えが出ちゃうのです。
トラウマってやつなのでしょうか…?

 

 

仕事でも、友達でも…

 

 

まずは、本当の自分が出ます。
でもそのあと、そんな風に思ってしまう自分は最低だな…
って思うのです。

 

 

そして、自分が悪かったな…
と思ってしまいます。

 

 

そして、無になれば楽だから、
何も言わないようにしてしまいます。

 

 

離婚してからも、たまにそんな風に思ってしまうとき、
溜息が出ます。

 

 

そして、何が正解かもわからなくなってしまうのです。

 

 

ただ、渦中にいたときは、それすら気づかず、
自分が悪かったと、思ってるだけでした。

 

 

今は違います、そう思ってしまう自分に気づきます。
また、こう思ってしまった…
ちがうちがう、と思える自分が今の自分です。

 

 

今の私は、私なのです。
これからは先が見えます。
行動できます。

 

 

私は私の人生を生きています。

 

 

でも…ちょっとまだ…
悔しいけど、
今でも、どこかで監視されてるような気がするのは、
気のせいでしょうか…