モラハラ夫の良い妻になろうとする残念すぎる妻たち

 

先日、仕事で30代の女性のお宅へ行きました。

 

 

若く可愛い奥様が少し困り顔で、

 

 

『ごめんなさい、旦那が仕事行ってなくて、今ご飯行こうと言われてしまって…ちょっと今話をきけません』

 

 

と言うのです。

 

 

そうです、彼女の旦那様はモラハラ夫なのです。

 

 

モラハラ夫の言うことをきかないと、機嫌が悪くなるから、モラハラ夫のごはんの誘いを断れないということでした。

 

 

その旦那さんは、多産DVにモラハラ、そしてマネハラなのです。

 

 

奥さんご本人はモラハラとは気づいていない様子で、モラハラ夫の浮気に困りはてていました。

 

 

精神的にも追いつめられている様子でした。

 

 

おまけに、家計は借金だらけなのです。

 

 

聞けば聞くほど、ツラい話ばかりなのです。

 

 

ある時は、夜ケンカをして真冬の寒空の下、夜中の2時頃まで外に締め出され熱を出したり、

 

 

浮気相手の女に早く別れてくれと言われたり、またちがう他の浮気相手の旦那からモラハラ夫に慰謝料請求され、彼女が弁護士のところへ相談に行ったり、

 

 

そこまでして、どうして一緒にいるのかわからないほどひどいことをされているのに、彼女は決断ができないのです。

 

 

離婚してひとりになった方が、経済的にも精神的にも楽になるのに…と思いましたが、彼女はひとりで子供を育てられない、自信がないと言います。

 

 

そう、子供が4人なのです。

 

 

しかも上の子3人が年子です。

 

 

もう、私は見ていられなくなりましたが、本人が何も変えようとせず、良い妻をやり良い母をやっているかぎり、私は何もできないのです。

 

 

でも、私もそうだったから、わからなくもないのです。

 

 

モラハラ夫は仕事で稼いできてくれます。

 

 

そして、私は子育てに追われているけど、モラハラ夫が稼いできてくれるお金がらあるから、ごはんを食べていられるんだ。

 

 

だから、モラハラ夫に感謝をしなくてはいけないんだ!なんて思っていた時期もありました。

 

 

だからしっかり家のことはやらなくちゃ!なんて思っていました。

 

 

でもねある時、外面のいいモラハラ夫は、上司や同僚にとても好かれているので、その上司にモラハラ夫から奥さんです、と紹介されると、

 

 

おお!奥さんですか!はじめまして!

 

こいつ(モラハラ夫のこと)は本当にいい奴で、俺は本当にコイツが大好きなんですよ!奥さんは幸せだぁ!

 

 

誰に会っても、そう言われるのです。

 

 

そう、褒められるのは必ずモラハラ夫なのです。

 

 

誰も私のことは褒めてくれません。

 

 

しかも、奥さんは幸せだぁ!と言われて…

 

私って幸せなんだぁ…でも、なんでこんなに苦しいの?と疑問しか生まれてきませんでした。

 

 

また、モラハラ夫の知り合いと食事をしたりするときは、必ず、気をきかせろ!みたいな感じで、私に合図を送るのです。

 

 

ようするに、私が気がきかない嫁だと思われないように、私にああしろ!こうしろ!とコソコソと耳元で言ってくるのです。

 

 

でもね、そんなこと言われなくても自然とやろうとしていたことです。

 

 

いちいち言われてやるようなことでもないことを、コソコソと耳元で言ってくるのです。

 

 

結局、私にも外ではいい人でいろ!ということだったのです。

 

 

そして私は、気のきいた嫁を一生懸命にやりました。

 

 

そうでなくちゃいけないんだ!と思うようにもなりました。

 

 

そして、俺が言わなかったらお前は気づかなかっただろう!と満足気なのです。

 

 

今思えば、本当にアホな話です。考えただけでも疲れます。

 

 

私は、普通の妻はこうでなくちゃいけないんだ!と思うようになっていました。

 

 

そして家では、モラハラ夫が不機嫌にならないように気をつかいました。

 

 

そうです、30代の彼女と同じです。

 

私もそうだったのです。

 

 

彼女はいつまでそれを我慢できるでしょう?

 

 

今はまだ、パパパパと言っている子供のためにと思って一生懸命、モラハラ夫に気をつかいながら生活しているのです。

 

 

実際私もそうでしたが、それを経験した今の私からすると可哀想でしかありません。

 

 

そして、早く気づいて!と思うのです。

 

 

でもね、今はまだ彼女は気づかないでしょう。

 

 

なぜなら、彼女はモラハラ夫に支配されてしまっているからです。

 

 

また、無邪気な子供たちを見ていると、彼女の中では離婚という選択肢はでてこないのです。

 

 

そう、自分で稼ぐことができないと思っているからです。

 

 

いくら私が話しても、それを受け入れる器が彼女にはないからなんです。

 

 

私は最後に彼女に言いました。

 

 

あなたが我慢することが、子供たちのためと思っているなら、それはちがうよ!あなたがつぶれたら、困るのは子供たちだよ。子供たちを守ってあげられるのは、あなたしかいないんだよ。と…

 

 

その言葉を理解できるのは5年後、または10年後15年後かもしれません。

 

 

でも私は、彼女の気づきや考えが変わるのを待つしかないのです。